除夜の鐘は、仏教の観点から、
年末と年始の2回にわたり、
行われる年中行事の一つです。
12月31日の大晦日の夜のことを「除夜」と言い、
深夜0時を境目とする時間帯に除夜の鐘を撞く習わしが、
日本の寺院にはあります。
除夜の鐘の意味や由来や、
除夜の鐘を聞くには何時に行く必要があるのか、
などを調べてみました!
除夜の鐘の意味や由来
除夜の鐘は大晦日から翌日をまたぐ時間帯に
108回撞かれるそうですが、
この108回という数の由来は何でしょうか?
どういう意味が込められているのでしょうか?
これには、複数の説があるようですが、
一般的に有名な説は、煩悩説だそうです。
108回の意味ですが、これは人間の持つ、
煩悩の数と言われています。
前世、今世、来世にわたり、人間には108個の煩悩が
あるというわけです。
人間の煩悩ってそんなにあるのでしょうか?
ちょっとびっくりですよね。
また、108回には他の説として、
1年間の月の数である12、
二十四節気の数である24、
それに七十二候の数である72、
を合算した数が「108」となるため、
これを1年と見なす、というものもあります。
寺によっては、撞く回数が108と決まっておらず、
200以上の寺院もあるそうですよ。
人間の煩悩の数だけ鐘を打つという意味であるならば、
200以上打つ寺は、煩悩の数は108でなく、
200という理屈なのでしょうか。
除夜の鐘で打つ108回に時間や回数の決まりはあるの?
108回の除夜の鐘を撞く時間帯ですが、
108回のうち107回を旧年、
つまり12月31日のうちに撞き、
残り1回を年明けの新年、
つまり1月1日に撞くという寺院が多いそうです。
中には、静岡県富士宮市の大石寺のように、
年明けと同時に最初の1回目が撞かれる寺院もあるそうですが、
これは例外的といえるでしょう。
従って、12月31日の夜中、零時に間に合うように
寺院に行けば、少なくとも最後の1回は除夜の鐘を
聞くことができますね。
でも、せっかく寺院に行くのに、
最後の1回では物足りないでしょうし、
この時間帯に間に合わせるため、
交通渋滞したり、交通規制が張られるでしょうから、
早めに家を出発できるようして、
余裕をもって間に合わないようにしたいですね。
除夜の鐘で有名な寺や神社はどこ?
文化庁の調べでは、日本全国に存在する寺社仏閣は、
77,300以上もの数に及ぶそうです。
これだけ数が多いとは思いませんでした。
その中から、テレビなどの中継場所として、
毎年選ばれる寺の数は、ほんのわずかですので、
その中継場所に選ばれる寺というのは、
大変名誉なことであり、
それだけ有名な寺ということになります。
除夜の鐘が撞かれる寺で、NHKの「ゆく年くる年」で
歴代中継回数が多い上位3位は、以下の通りです。
2位…滋賀、比叡山延暦寺 中継回数9回
3位…京都、知恩院 中継回数9回
(2016年初までの累計)
これらの寺院以外にも、三重県の伊勢神宮や、
京都の清水寺などが、
有名な中継場所となっています。
三重の伊勢神宮や京都の清水寺などは、
近畿一円に住んでいる者には
とても親近感がありますし、
一度は訪れたことがあると思います。
この他、広島県の平和祈念堂なども、
歴代の中継寺院として、有名です。
一度は除夜の鐘を自分で撞いてみたい!?
国内には数多くの寺院が存在するようですが、
近くには除夜の鐘を打たせてくれる寺社がなく、
いつもテレビの中継でしか除夜の鐘を聞いたこと
がありません。
一度は、有名寺院まで足を運んで、
除夜の鐘を撞いてみたい!と思いました。
今年の年の瀬も、除夜の鐘は、
テレビで「行く年くる年」を見るのではなく、
早めに年越しそばを食べて、
除夜の鐘を撞きに行ってみませんか?
あの「ゴーン」という音は、
とても心に強く響いてきますよね。
大変神妙な気持ちになります。