おせち料理の由来を知ろう! 種類や内容、具材、地方の特色など

おせち料理といえば、そう!!
お正月ですよね?

食材が豪華で食卓に並ぶだけで気分が高まります。

今回はおせち料理の由来や重箱の詰め方、代表的な具材などを調べてみました!

おせち料理の由来を知ろう!

おせち料理とは、お正月に食べるお祝いの料理で、
漢字で書くと「御節料理」と書きます。

おせち料理の由来としては、
元旦や五節句などの節目を祝うため、神様にお仕えし、
食べ物を「御節供(おせちく)」と呼んでいたそうです。

おせち料理は本来、
お正月だけのものではありませんでしたが、
江戸時代にこの行事が広まることで、
一年の節目の中で一番大切とされる
お正月に振る舞われる料理が「おせち料理」
と呼ばれるようになったのです。

おせち料理の重箱の詰め方のルールとは!

さて、そのおせち料理にはルールがあります。

「めでたさを重ねる」という意味で重箱に詰められます。

各段によって詰める料理が異なり、
この段にはこの素材を詰めるという決まりがあるんですよ。

基本は四段重ねのものになります。

これは完全な数字を表す「三」の上に
もう一段を重ねた数になります。

上から「一の重」「二の重」「三の重」「与の重」
と呼ばれます。

なぜ四段目が「四」ではなく「与」なのでしょうか?

「四」という字は死を連想させ、
「縁起が良くない」とされているため、
「与」という字が使われています。

しかし最近では三段重ねのものも多く、
より豪華な五段もあります。

おせち料理には大きく分けて
「祝い肴(いわいざかな)」、「口取り」、「焼き物」、
「酢の物」、「煮物」と5種類の具材を詰めていきます。

地方やしきたりによって詰め方や食材は様々ですが、
20〜30種類ほどあるといわれています。

おせち料理の代表的な具材を押さえよう!

先ほどおせち料理の由来について触れましたが、
おせち料理は季節の変わり目ごとに豊作に感謝し、
神様へ捧げるものです。

ですので、具材一つ一つに意味があります。

一の重

重ねた時に一番上にくる「一の重」には、
祝い事にふさわしい「祝い肴(いわいざかな)」や
「口取り」詰めます。

「口取り」とは、かまぼこやきんとんなど、
お酒のあてになる甘めの料理のことです。

「数の子」

ニシンの腹子である数の子は、
卵の数が多いことから子孫繁栄を願う縁起物
とされています。

「田作り」

片口イワシの稚魚を干して飴炊きにしたものです。
片口イワシを農作物の肥料として使った
田畑が豊作になったことから、
五穀豊穰を願うものとされており、
「ごまめ」とも呼ばれます。

「たたきごぼう」

地中深くに根が入っていくごぼうを食べて、
家の基礎が堅く丈夫であることを願うものです。

「黒豆」

邪気を払うという意味、そして黒く日焼けをするほど
マメに勤勉に働けるようにと願うものです。

「紅白かまぼこ」

赤には魔除け、白には清浄の意味があります。

「伊達巻」

形が巻物に似ており、知識が増えるようにと願うものです。

「昆布巻き」

“こぶ”は“喜ぶ”に通ずるとして縁起物とされています。

「栗きんとん」

豊かさと勝負運を願うものです。
黄金色に輝く財宝に例えており、
豊かな1年をと願いが込められています。

「ちょろぎ」

シソ科の植物の根っこにあたる球根のことです。
“長老喜”や“千世呂木”とも書き、長寿を願うものです。
これは知りませんでした…

「錦玉子」

黄身と白身の2色が金銀に例えられており、
これも縁起物とされています。

二の重

二の重には縁起のいい海の幸を中心に
「焼き物」を詰めていきます。

「ぶり」

ぶりは大きさによって名前が変わる出世魚
といわれています。

「鯛」

めでたい!! 鯛にかけてよく耳にしませんか?
恵比寿様が手に持っている魚でもあり、
ハレの食卓にふさわしい魚だと使われてきています。

「海老」

海老は長生きの象徴とされています。
長い髭をはやし、腰が曲がるまで長生きすることを願うものになります。

三の重

次は「三の重」です。
ここには山の幸を中心に詰めていきます。

「れんこん」

穴があいていることから
将来の見通しがきくようにと願うものです。

「里芋」

里芋には小芋がたくさんつくことから
子孫繁栄を象徴するものとされています。

「八つ頭」

八つ頭も里芋の品種の一つで、
里芋の中では高価なものです。

小芋が分球しないので、親子が一つの塊になります。

頭となって出世するよう、
また、里芋同様で小芋がたくさんつくので
子孫繁栄を願うものです。

「くわい」

大きな芽が出るのでめでたい食材です。
こちらも子球がたくさんつくので子孫繁栄を象徴します。

予の重

最後に「予の重」には日持ちのする
「酢の物」を詰めます。

「紅白なます」

水引を形どっているとされ、平安や平和を願うものです。

「菊花かぶ」

冬が旬の株をめでたい菊の形に仕立てたものになります。

「小肌栗漬け」

将来の出世を願うものです。
小肌は、コノシロという魚の成魚になる前の名前です。
出世魚なので縁起物とされており、
黄色はクチナシで染めた栗で、
五穀豊穣の象徴でもあります。

四段重の場合を紹介しましたが、
三段重の場合は一段目に祝い肴と口取りを、
二段目に酢の物、焼き物を、
三段目に煮物を詰めます。

五の重がある場合は、
年神様から授かった福を詰める場所として
あえて空っぽにしておくか、
族の好物や予備の料理を入れるそうです。

地域によっておせち料理の種類って違うの?

地域によって様々なおせち料理ですが、
誕生には昔の交通事情が大きく関係しているのです。

今でこそ、飛行機や新幹線で各地域に行くことが
できる時代になりましたが、
昔はそうではありませんでした。

その分、文化が伝わりにくかったため、
各地域で土地の食材を使ったオリジナルのおせちが
作られるようになったのです。

ここで全ては書き切れませんが、
私が「知らない!!」と思ったものを
いくつか紹介していきたいと思います。

北海道〜東北「氷頭なます(ひずなます)」

鮭の鼻先の軟骨が氷頭(ひず)と呼ばれていることから
名付けられたそうです。
氷頭を薄切りにし、甘酢に漬けてから、大根や人参と
和えて食べられています。

青森「じゃっぱ汁」

タラや鮭をさばいたた時に出る頭や内臓、肉の残った骨など、
いわゆる“あら”を野菜と一緒に煮込んで作る汁物です。
「じょっぱ」とは「体が温まるもの」という意味だそうで、
青森では定番だそうです。

茨城「鮒(ふな)の甘露煮」

茨城県古河市の名物です。
頭から尻尾まで崩れることなく綺麗に煮て作られます。

石川「べろべろ」

べろべろって!?
すごい名前ですが、いたってシンプル。
溶き卵を寒天で固めて作られるもので
「祭りを届ける」と言われ、
お正月やお祭りの時など特別に作られ、
親戚や知人に配るそうです。

島根「ワニ(サメ)の刺身」

ワニと聞いて驚きましたが、
ワニ…ではなく、サメのことを言うそうです。
島根ではお正月の定番中の定番だそうです。

まとめ

いかがでしたか?
知らない具材があったり、
そういう意味があったのかと、
新たに知れたことがあったかと思います。

全ての地域の具材を探すとまだまだたくさんあります。

今ではおせち料理はネットで注文をすることも
できますよね?
地域限定のおせちを簡単に食べることが
できる時代です。

ぜひこれを機会に地方のおせち料理を探してみて、
普段とは違うおせち料理でお正月を迎えてみるのも
いいのではないでしょうか?